ロマの唄
2005 / 12 / 12 ( Mon ) 一所にじっとしていられない
心が 新たな地を求める 単調な生活に耐えられなくて 心が どこかへ飛ぼうとする 私の足は 未知の地を踏み続ける 知らなかった世界を 本の中の世界を 自分の目で見る 自分の心で触れる 知りたいのだ 真実を どの地も良さがあって 独特で 思い入れる土地だって出てくる そんな時 足はもう違う道を歩み出していても 心は寂しさを覚える 振り返りたくなる それでも 私は止まらない すぐに手探りの旅に出る 全てを見て回る まるで ロマの民のように 留まることなく 先へ進んでゆく 何を行き急いでいるんだろう なぜに 転々と彷徨い行くのだろう たぶん 答えは分かっている 私が本当に見つけたいもの 私が本当に求めているのは 自分の永住の地 私を預けてもいいと思える地 それが果たして土地なのか 別のものなのか それさえ 定かではない 見つけて 初めて知るのだろう 何度か見つけかけたような気がするが いつしか見失ってしまった だから 私の足は止まらない 落ち着くことも知らず 足の痛みも気に留めず 次々と道を求める 旅の終焉を求めて 自分への永遠を求めて |
3ヵ月目の親愛
2005 / 12 / 06 ( Tue ) ホストファミリーが 好きになり出した
前から好きだった でも 初めて 繋がったと感じた どことなく感じてた 無機質さ 何だか ビジネス・ライク ご飯だけ一緒に食べて ほとんど会話もなく "Merci pour le bon diner" 同じセリフを繰り返す日々 「私はいてもいなくても関係ない」 なんて 卑屈に思いながら 物足りなくて 寂しくて 気づいたら留学が終わりそうになっていた 焦りと自己嫌悪がめぐる そんなとき ホスト・グランパとグランマと会うようになった 二人ともすごく優しくて 色々話しかけてくれる 子供の面倒を見にくる彼らと 仏語での会話が増えた 文法は薄い記憶の彼方 単語はフィーリングの賜物 とにかく仏語で 必死で伝えたいことを組み立てる 気にした様子もなく 彼らはそんな私と自然に会話してくれる 苦しい仏語を理解して 会話を弾ませてくれる二人 パリに一人旅したのも いいキッカケだったと思う 仏語で話す恥ずかしさが取れた そして グランパとグランマのおかげで 仏語で会話を楽しむことが出来た そこからは 自分で勇気を出す 夕飯で 話を振り出した 滅茶苦茶ながらに 出来る限り仏語で話す ホスト・ファザーもマザーも 真剣に聞いてくれる やがて その回数が増える ちょっとした疑問も感想も 仏語で口に出すようにした 子供たちにも 仏語で聞いてみたりする とにかく 少しでもインターアクションを増やそうとした だんだん 会話する量が増えて だんだん 笑顔の量が増えて そして ホストファミリーが 好きになり出した 初めから好きだった でも 初めて 幸せを感じた 何で突然そう感じたか たぶん ホスト・マザーが話しかけてくれたからだ 初めて 親愛の情を感じた気がする もちろん 今までにも何回も話しかけられた でも なんだか義務的に思えてた きっと 何が変わったってわけでもないのだろう 変わったのは 私の心持ち 笑い出したくなる もっと前からすればよかった その分 残り時間を大事にしたい ホストファミリーが 好きになり出した 会った時から好きだった でも 初めて やすらぎを感じた そして初めて 別れるのが寂しくなると思った |
キプロスに思う
2005 / 12 / 01 ( Thu ) 物事には いつも対極があって
一つの事を 全く違うように捉える 事実は一つしかないのに その捉え方は 人によって 立場によって 状況によって 正反対といってもいいほど違う その事実のどの要素を重点的にみるか でも変わるだろう その事実のみに注目するか 全体の大きな流れに注目するか でも変わるだろう 大抵 どれも正しいといえば正しく 間違っているといえば間違っている 互いに違う意見を持ったものが 互いの意見を相容れあうのは難しい それは 個人間でも 国家間でも 同じだ 国家内冷戦の国 キプロスに思う 北キプロスと南キプロスは トルコ系とギリシャ系 数時間で横断できてしまうような 小さな島の中で 数十年もいがみ合っている 北側は オスマントルコの支配下に置いた過去から 自分たちがキプロスの少数派だとは認めない 「問題は数ではない」 北キプロスの政府関係者はそう言った 北側は 南側が自分たちの人権を侵害するから キプロスに トルコ軍を駐在させているという 政府の出版物を見る 中立もへったくれもない そこに見えるのは 南側への憎悪 怒り 嘲笑 南側は トロイア戦争後すぐギリシャ人が移住し出した過去から 自分たちのキプロスをトルコが侵略したと考えている 「誰も北キプロスを国家と認めていない」 キプロスの政府関係者はそう言った 南側は 北側が強制的にトルコ人を北側に移動させたから キプロスが 二分したのだという 政府の代表者が話す 中立もへったくれもない そこに見えるのは 北側への嫌悪 苛立ち 倦怠 誰ももう 統一なんて求めてはいない 北は独立を求めている 南は統一を諦めている これだけ人も文化も心も二分しているというのに なんという皮肉 なんという茶番 キプロスの国旗には 黄色で描かれた 島全体の形 二つの文化が壁越しに隣り合う国 キプロスに思う Green Lineで裂かれた国は トルコ系とギリシャ系 どちらの人々も親切で優しい どちらの文化も素晴らしいのに どちらの人々も 互いを死ぬほど憎み合っている Green Lineから見える北は 廃墟と化したスラムの街 人一人見えぬ 悲惨を絵に描いたような地獄 南側の人は それを見て何を思うのだろう 監視台に上る彼らは その思いを強めるのだろう 心にあるのは 軽蔑? それとも優越感? Green Lineから見える南は ちょっとしたショッピングの街 そこそこ人通りもあって 可愛らしい日常 北側の人は それを見ることが出来ない その監視台は 北側にはない 話に上るのは 南側の殺戮 そして横暴 Green Lineの監視台には 明るい水色で書かれた冷たい標語 「犠牲なくして何も得られず 流血なくして自由は得られず」 壁を隔てた世界への距離は 人々の心の中で開くばかりだが なんという悲劇 なんという誤解 本当は何も変わらない 少し上から眺めた北と南 境も分からぬ街並み 国際関係を学ぶ者として キプロスに思う 理屈だけで互いを説き伏せることは出来ない 過去を流す事が出来ないのは分かっている 憎しみを払う事が出来ないのも分かっている けれども 実は二つの対極が 一つの棒として繋がっているのも分かっている 両極を強めているのは 不確かな情報 誤解 憶測 「全ての紛争は人々のMiscommunicationから始まる」 映画"The Interpreter"で 主人公が発した言葉が耳に残る これだけの良さと美しい島を持った国が どうか これから問題なく発展していきますように 真の通訳者として国際関係学が どうか 使い古された真実「世界平和」の架け橋となりますように 私は 祈りを捧げる者の一人として 国際関係を学んでいこう |
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